どうのつるぎ

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ちまたではドラクエ3のリメイクが流行っている時期で、やりたいもののどうせ最後までやりきるだけの体力がないことを自覚してきています。昔はのめりこんでずっとできていたゲームも、最近ではあきらめ良くやり遂げることなく眠っている。このまま気まぐれに起こすことなく、youtubeの中のものとして済ますべきなのか。これが大人になってしまうということなのか。


RPGの中でも思い起こされるのは出てくるアイテムの数々。魅力的な装備品がたくさんある。形状がかっこよかったり、特殊効果や主人公のモーションが変わったりするのもいい。純粋に序盤に「よしっ」となるのはドラクエではどうのつるぎで。FFではミスリルあたりか。案外早くに手放すことになったり、なんでもない宝箱から手に入ったり。次第に価値は薄れていくわけですが。


こんな装備品たち、果たしてなぜ「そんなところに」あるんだろう、と思いを巡らせることがある。どこに行っても同じ価格で販売され、同じ性能。壊れることはなく、前の持ち主が失ってモンスターに奪われたのか、あるいは大事に宝箱にしまった、はたまた宿屋のタンスに忘れていったのか。どれもすべて同じ性能である。

これは自然発生的に「産まれる」タイプの武器であるという前提がないのであれば、誰かがどこかで製造している。どんな環境下においても同一の性能であるということは非常に品質が良く、製造のための仕様、規格がしっかりしているのだろう。試験も繰り返し実施するなり、製品として完成度が求められる。また、ルイーダの酒場にいる、同行に飽きられてしまった戦士に持たせておいても大丈夫なほどの大量生産も可能としている。販売価格には輸送や保管コストなどが反映されておらず均一であり、ammazonよろしく巨大な倉庫などもなさそうに見える。いったいどんな製造者があの世界にいるというのか。


ここから見えてくるのは政府調達である。国家が製品を買い取り必要なところへ卸す。価格も均一にしているのであろう。いろいろな街に対して均一の価格で卸し、均一の価格で販売することを義務付けているのかもしれない(再販売価格の拘束、と言うらしい)。ブラックフライデーのような軽薄な文化にも染まらず、ただただメーカー(政府)希望小売価格で販売を続ける。在庫は無限。勇者様ご一行の他に誰が買うのだろうか。果たして生計は成り立つのか。そろばんで戦っている場合なのか、トルネコ。


シリーズによってはその価格は世界どころか、妖精の世界や魔界にまで共通している。そうなってくるといよいよ国家間での物品の供給としてFMSがあったり、製造拠点を複数にしてライセンス化するのか、あるいは多国間での共同開発、もしくは中央集権的にCentralized Supplyができるような共同体であるのか。そうなると思考が渦巻いて、妖精と魔界は互助関係にあり、アンパンマン陰謀論よろしくな世界で「仕組まれた子供」の国家承継ストーリーなのかと疑ってしまう。


ysk「やめよう。

かわいいかっこいいで済ませることも大事だ。まぁ、買ってやるやらないはそのあと考えてもいいかもしれない。買って眺めるだけでもいい。これが大人になってしまったということなのか!」